連想ゲーム

今日の夕焼けは驚く程赤くて、なかなかに壮絶な色あいでした。その下で光り始めた街の灯を見ていると、なにやら旅先で感じる旅愁のようなものを思い出しました。そう、あれ。


さもなければ、倦怠のうえに。それはそとの世界に合図を送ることをやめた家だ。ランプのまえで食卓に肱をついているあの農夫たちは、おのれの希望がいかなるものであるかを知らない。おのれの願望が、彼らを閉じこめている大いなる夜のなかで、そんなにも遠くまで届いていることを知らない。
…(中略)
彼ら農夫たちは、それらのランプが貧しい食卓のために輝いていると信じている。だが、彼らから八十キロも隔たったところで、ひとはすでにその光の呼びかけに心を動かされるのだ。まるで彼らが、無人島から、海に向かって必死にそれを振っているように。


―「夜間飛行」 サン・テグジュペリ